退職が現実味を帯びたとき、胸の奥に広がったのは期待よりも不安でした。
「年金だけで、本当にやっていけるのか?」――。
不安の正体は曖昧な将来ではなく、“毎月いくら足りないのか分からない”ことでした。
当時の率直な心境は、次の記事にまとめています。
▶ 年金生活を目前にして、最初に不安だったお金の話【実体験】
本記事では、感情をあおるのではなく、数字で整理し、現実的な対策まで落とし込みます。
まず押さえるべき3つの数字
- ① 年金受給見込み額
- ② 毎月の生活費
- ③ その差額(不足/余剰)
この3つを明確にすると、不安は「対処可能な課題」に変わります。
1. 年金はいくらもらえるのか(目安)
厚生年金の平均受給額は月約14万円前後、国民年金のみなら5〜6万円程度。
夫婦とも厚生年金なら合計で約28万円前後が一つの目安です。
ただし平均は平均。加入期間や報酬額で差が出ます。
「年金だけで生活できる人とできない人の違い」は、固定費構造の差が大きいと感じました。
2. 生活費はいくらかかるのか(目安)
高齢夫婦無職世帯の平均支出は約25万円、単身世帯は約15万円前後。
内訳は食費・住居費・光熱費・医療費・保険料が中心です。
特に住居費(持ち家/賃貸)が家計を大きく左右します。
▼ 図表:年金生活の全体像(目安)
| 項目 | 夫婦(目安) | 単身(目安) |
|---|---|---|
| 年金収入 | 約28万円 | 約6〜14万円 |
| 生活費 | 約25万円 | 約15万円 |
| 差額 | ±数万円 | 不足が出やすい |
モデルケース別シミュレーション
■ ケース① 持ち家・ローン完済
- 収入:28万円
- 支出:23万円
- 差額:+5万円
余剰は医療費や修繕積立へ。精神的な余裕が生まれやすい。
■ ケース② 賃貸暮らし
- 収入:28万円
- 支出:27万円(家賃含む)
- 差額:+1万円
固定費の見直しが重要。家賃水準が将来不安を左右。
■ ケース③ 単身・国民年金中心
- 収入:6万円
- 支出:15万円
- 差額:▲9万円
貯蓄取り崩しや就労の検討が不可欠。
老後資金2000万円問題の整理
2000万円は“平均的不足”を長期間積み上げた試算。
重要なのは自分の不足額です。
例)月2万円不足 → 年24万円 → 30年で720万円。
平均値ではなく、自分の家計で計算することが大切です。
不足が出た場合の3つの対策
① 固定費の削減
通信費・保険・サブスク整理で月1〜2万円改善も可能。
具体例はこちら。
② 資産の計画的取り崩し
1000万円を年30万円取り崩すなら約33年。
“資産寿命”を把握するだけで不安は軽減します。
③ 小さな収入づくり
月3万円の収入で年36万円。不足補完に大きな効果。
無理のない選択肢はこちら。
実体験:私がやった4ステップ
- ねんきんネットで受給額確認
- 3ヶ月分の支出集計
- 不足額の算出(1.8万円)
- 保険見直し+副収入で改善
行動に移した瞬間、漠然とした不安は大きく減りました。
まとめ|年金生活は「数字→行動」で変わる
- 受給額を知る
- 支出を把握する
- 不足を計算する
- 削減+補完を実行する
年金生活は準備で大きく変わります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 年金だけで本当に生活できますか?
持ち家・固定費が低い場合は可能性が高まります。賃貸や単身世帯では不足が出やすく、対策が必要です。
Q2. 2000万円なくても大丈夫ですか?
不足額次第です。自分の家計で試算することが重要です。
Q3. 何から始めればいいですか?
受給額確認→支出把握→不足額計算の順が基本です。
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